最近、よく問合せや工事の依頼をいただくのが
「お家の段差をなんとかしたい」
という内容です。
バリアフリーという言葉は現在では一般的に使われるようになり
街中のいたるところでスロープや手すりが見られるようになりました。
そして最近設計された家は基本バリアフリーで段差のない家が主流となっています。
しかし、30年以上前に建てられたお家などは段差が沢山あります。
(バリアフリーという言葉が無かった時代です。当然ですよね。)
目次
お家の段差いろいろ
■玄関框の段差 危険度★★★★
外からのアプローチの際の最も大きい段差です。
外からの土や泥を防ぐ意味で必要ですが、昔の家屋ではこの框(かまち)部分の
高さが非常に高く、移動の際の障害になることが多い箇所です。
■扉の下の敷居 危険度★★★
こちらも家の様々な箇所にある段差です。
約20mm~30mmが一般的かと思います。
普段は気にならない程度の高低差も高齢者にとっては障害になります。(下記参照)
お風呂の入口の段差 危険度★★★★★
入浴の際の障害となるのがお風呂の段差。
水が外に出るのを防ぐために、通常の敷居より高くなっています。
特に、お風呂の中は濡れて滑りやすくなっており、
入浴の際の転倒の事例が多い箇所です。
少しの段差が恐ろしいことに繋がる
お家の段差は、ご年配のご家族の方がいるお家などでとても多い悩みです。
普段は全く気にならないような少しの段差も、
高齢になると、足の筋肉が衰えて足が上げにくくなってきます。
歩行時にすり足で歩くようになると、わずか数ミリの段差につまずいて
転倒してしまうことが良くあります。
転倒した場合、高齢者の方の中には、「骨粗鬆症」の方が多く
少しの転倒で大きな骨折に至るケースが多いのです。
そして、杖や歩行器を利用されている方も多いと思います。
この場合も、ほんのわずかな段差が杖や歩行器の車輪が引っかかり
移動の妨げ、転倒の原因となります。
そして、その僅かな段差で「転倒⇒骨折⇒寝たきり」のパターン。
高齢者の方は非常に多いです。
「少しの段差が大変な事になる…」
大げさではありません。実際にこのケースで寝たきりになる方が後を絶ちません。
「段差解消」ってどうするの?
段差解消の方法はいろいろありますが、ここでは代表的な方法をご紹介します。
■敷居の撤去
敷居を低いものに変更して、段差をなくす方式です。
扉建具をそのまま利用できる場合もあり、見た目も良いです。
■段差スロープ
施工期間も短く、費用も安いので、段差箇所が少ない場合におすすめ。
足への負担軽減から、やわらかい材質が多いため、耐久性は低い。
■フロアのかさ上げ
敷居の高さに合わせて、廊下、居室両方のフロアの高さを上げてフラットにします。
コストはかかりますが、完全なバリアフリーになり、床面も張り変えるので全て綺麗になります。
このほかにもさまざまな方法がありますので
ぜひ何でもご相談ください!
「段差解消」には介護保険が使えます
もしご家族の方の中で、介護保険の被保険者の方がいらっしゃる場合には
介護保険の住宅改修枠を使って
段差解消の工事に「上限20万円分」の保険適用が受けられます。
(工事費用上限20万円で1割負担なので、お客様の負担金は2万円となります。)
※負担割合は所得によって異なります。
(詳しくはお住まい市町村の「介護保険住宅改修」ホームページをご覧ください。)
要支援1,2の方などは、充分歩行できる方も多いとは思いますが、
早い段階で段差解消の工事をしておくと安心ですし、
介護保険住宅改修は基本1度しか使えませんが、
介護度が3段階上がった場合、もう一回使うことができます。(3段階リセット)
介護保険の住宅改修は保険を受けられている方の中でも
知らない方が多いので、ぜひ頭に入れておいてください。
まとめ
大事になってしまってからでは遅い!
早めの予防と対策がとても大切です。
段差の無い家=安全で住みやすい家 を目指して…
三協住宅サービスでは段差解消工事の事例も多く
福祉住環境コーディネーターなどの資格を持った経験豊富なスタッフが対応致します。
介護保険住宅改修の利用・申請手続きもできますので気軽にご相談ください。